OSSのビジネスインテリジェンスSupesetをコールセンターに導入してみた

内容

オープンソースのビジネスインテリジェンスツールSupersetをコールセンターに導入して約1年、入れたら色々楽になったというお話。

背景

私が働くコールセンターでは日々様々なデータが生まれています。

  • お客様との対話内容の記録
  • お客様との応対時間や件数
  • オペレーターとの面談記録
  • モニタリングの評価記録

などなど。これらを集計して運営の改善に役立てています。

ですが、このデータの集計はセンター運営管理者たちが夜な夜な必死にExcelで集計しており、一日中重いファイルとの格闘をしている日もありました。

もっと楽にできないかなと、いろいろ探し回って出会ったのがSupersetでした。

Supersetて何?

オープンソースのビジネスインテリジェンスツールです。

superset.incubator.apache.org

 

なんでSuperset?

他の似たような製品と比べ、魅力を感じたのは以下の点です。

  • 豊富なビジュアライゼーション
  • ある程度SQLで細かく集計可能
  • オンプレで立てられる

そして・・・タダ!

仕組み

以下のような仕組みを作りました。(ざっくり)

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superset

導入してよかったこと

  1. リアルタイムのパフォーマンスをみんなと共有できる

    お問い合わせ内容の傾向/ご案内したこと/応対時間なんかがリアルタイムでわかります。

    構築した私以外の関係者たちも、自分でグラフをいじったり、フィルタをかけてみたり、SQLがわからなくても分析できるのは素晴らしいです。

  2. いろんなデータの見方ができる
    箱ひげ図でリアルタイムにオペレーターの応対時間のばらつきを見たり、バブルチャートで複数のKPIをプロットしたり、単純な計算だけでなくいろいろな見方ができます。

  3. KKD(努力と根性)→データドリブンに
    上司にもこういうツールの重要さを理解してもらい、これまでの感覚重視の運営から、きちんとデータに基づいた運営にだんだんとシフトしつつあります。

Opportunity

  • 定期メールアラートが簡単にできると良い
    あるにはあるのですが、今の環境だと難しかったのとリソースをかなり食うらしい。 続報待つべし。ちなみにRedashとかMetabaseならできるらしいです。
  • データベース接続でハマる
    ググるとすぐに解決できるのですがもっと簡単だと良いですね。
  • Role権限設定が複雑
  • 自分で集計関数を組むときはちょっとコツが必要

まとめ 

お金をかけずに、かつクライアントの目もあってセキュアにオンプレでBI使いたいコールセンターのみなさま、Supersetがおすすめです。